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AMPとは何か?初心者でもわかりやすいように特徴やメリットを解説
スマートフォンでWebサイトを見ようとしたけど、読み込みが遅い、なかなか表示されないなどでイライラした経験はありませんか?
読み込みが遅いサイトは、ユーザーがサイトを離脱する大きな原因になります。
大手通販サイト「Amazon」の調査では、ページの表示が0.1秒遅くなると売上が1%減少すると言われています。そこで近年導入する企業も増えているのが、モバイル端末向けにGoogleが推奨するプロジェクトで「AMP」といわれるものです。
この記事では、AMPとは何か、特徴や導入するメリット・デメリットを詳しく解説します。
ぜひご一読ください。AMP(アンプ)とは?特徴やモバイルフレンドリーとの違い
AMPとは、「Accelerated Mobile Pages」の略称で「アンプ」と読みます。
現在Webサイトを閲覧する人の8割はスマホなどのモバイル端末でアクセスしていると言われ、モバイルに対応したサイト制作は必須とされています。
AMPを導入すると、スマホやタブレットなどのモバイル端末でのWebサイトの表示速度が大幅に高速化され、平均すると約4倍も向上したというデータもあります。
では、AMPとは何かについてもう少し詳しく解説します。
なぜAMPを導入すると表示速度が上がるのか?
スマホでWebサイトを表示すると、サイトの情報が一時的にスマホ内に保存され、再訪問では以前より速く表示されるようになります。
この保存されるデータが「キャッシュ」です。AMPの仕組みは、あらかじめGoogleやTwitterのサーバーにデータをキャッシュするもので、AMP未対応のサイトに比べて素早くデータの読み込みを行えるので、高速表示ができます。
AMPを導入したサイトは、Java Scriptなどのプログラムや表示する情報にも制限をかけ、シンプルで軽い設計になっています。
最初にAMPの導入を始めたのは主にキュレーションサイトなどの静的なメディアで、徐々にECサイトなどにも拡大していきました。
日本でもニュースサイトの他に、食べログやマイナビなどの情報サイトでAMPが導入されています。ただし、不動産や中古車の検索サイトのような内容が頻繁に変わるサイトでは、キャッシュデータも変わりやすいためAMPの効果は薄いと言えます。
AMPとモバイルフレンドリーはどう違うのか?
検索順位を上げる施策であるSEOは、スマホなどのモバイル端末で見やすいサイトであることも重要とされています。
モバイル端末での閲覧に適したサイトであることを「モバイルフレンドリー」と言います。
AMP未対応でも検索順位には影響しません。ただし表示速度は検索順位に影響します。
AMP であるかどうかは Google 検索のランキングに直接影響しませんが、スピードはランキングに影響します。
(引用元:Google検索セントラル)そのため、モバイルフレンドリーの対策の一つとしてAMPを導入することは、検索順位を上げるのに有効であると言えます。
AMPを導入するメリット4つ
それでは、AMPを道入することで考えられるメリットを4つのポイントに分けてご紹介します。
- ユーザーの利便性や満足度が上がるので離脱を防ぐ
- モバイル端末へのデータ転送量が減る
- カルーセルに表示されれば検索結果からの流入が増える
- SEOにも効果があるので検索上位になる可能性がある
順に解説します。
ユーザーの利便性や満足度が上がるので離脱を防ぐ
AMPを導入すると表示速度が上がり、表示されるまで待つストレスを大幅に軽減できます。
そのためユーザーはスムーズにWebサイトを閲覧することができて、利便性が向上し、表示前の離脱を防ぎます。
またサイトを回遊する時間も増えて、しっかりコンテンツを見てもらえるので、コンバージョンの向上にも繋がります。モバイル端末へのデータ転送量が減る
AMPに対応しているサイトは、「AMP HTML」と言われる通常よりもシンプルなコードで構成されています。
またJava Scriptというプログラムの利用も、サイズは150kb以内などと制限されています。そのためAMP対応ページは、データ量が通常のWebページに比べると非常に少なくなります。
モバイル端末でアクセスするユーザーの中には、毎月のデータ転送量が限られている人も多いため、データ転送量が少ないことはユーザーにとってメリットになります。
カルーセルに表示されれば検索結果からの流入が増える
カルーセルとは、モバイル端末でGoogle検索を行った時に表示されることがあるリストで、指でスワイプして選択することができます。
AMPに対応したWebページは、このようなカルーセルの一部として表示されることがあります。
カルーセルに表示されれば、サイトの要約文だけでなくサムネイル画像も表示されるので、通常の検索結果よりも目立ちます。
よってサイトの認知度向上や検索結果からの流入の増加も見込めます。SEOにも効果があるので検索上位になる可能性がある
SEOとは検索結果の順位を上げるための施策のことで、低コストでコンバージョンを増やすために非常に有効とされています。
先に述べたように、モバイル端末で表示速度が速いサイトは「モバイルフレンドリー」とされ、検索順位の向上が期待できます。
SEOについて詳しくは、【2021年版】今さら聞けないSEOの基本【初心者入門編】をご覧ください。
AMPを導入するデメリットとは?
これまでWebサイトをAMP対応にするメリットを解説してきましたが、安易にAMPを導入すると様々なトラブルを生む場合があります。
AMP対応サイトは、サイトをデータ量を軽くするためのGoogleが定めるガイドラインにそったHTMLやCSSの記述が必要です。
そのため、デザインが大きく変わってしまう可能性があります。JavaScriptなどの利用も制限があるため、デザインだけでなく機能も変わることがあります。
WordPressを利用している場合、AMPに未対応のプラグインは動かなくなることがあります。AMPの導入方法もサイトの構造ごとに異なります。サイトによっては細かな設定が必要になり、エラー発生にも対応できる人材が必要になります。
AMP対応はメリットも多いですが、サイト制作初心者の方にとってはコーディング技術やエラー対応など、難しい作業も多くあります。
モバイル対応に最適なAMPの導入はWeb制作会社への依頼も検討を
AMPはGoogleが推奨する、モバイル端末でのアクセスしたときの表示速度を向上させるプロジェクトです。
GoogleやTwitterのサーバーにサイトのデータを一時的に保存することで、ページを高速表示させることができます。
そのため通常と異なるHTMLなどを使い、プログラムの利用にも制限をかけて、シンプルなサイト設計になっています。表示速度が速くなればユーザーがスムーズにサイトを閲覧できるので、離脱を防ぎ、利便性や満足度が向上します。
また表示速度が速いことはSEOにも効果的で、Googleの検索順位も向上させます。Webサイトのデザインなどを崩さずにAMP対応のサイトにするには、サイト制作のための高度な技術が必要になります。
自社のサイトをAMP対応にする場合は、Web制作会社への依頼もぜひご検討ください。