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【web担当者必見】BtoB企業のコンテンツマーケティングで重要なポイント
インターネットが発達し、企業の商材の購入方法も大きく変化しています。
以前は営業担当が顧客から悩みを聞き出し、解決策を提案する「御用聞き」が主流でした。
現在、顧客は営業担当との相談なしに製品やサービスを検索して、他社と比較検討することが可能です。つまりネット社会では、顧客が事前にWeb検索することを前提としたコンテンツを用意しておかないと、検討の候補に挙げてもらうことすら難しいのです。
この記事では、企業が変化に対応するための、BtoBにおけるコンテンツマーケティングのポイントを解説します。
コンテンツマーケティングで自社の商材を事前に知ってもらえるのは、見込み顧客がリサーチする段階で非常に有効です。ぜひご一読ください。
記事の目次
BtoBでコンテンツマーケティングが有効な理由
なぜ、BtoBでコンテンツマーケティングが有効なのでしょうか。
順に解説します。取引が比較的高額で慎重に判断されるため
BtoCにおける個人消費者でも、マイホームなどの高額商品の購入の際は、長期に渡って様々な情報を精査します。
コンテンツマーケティングは、ユーザーが欲しい情報をコンテンツを用いて継続的に発信し、ユーザーの信頼を得ることを目的としています。
慎重に製品やサービスを吟味するBtoBでは、長期間コンテンツを発信し続けるコンテンツマーケティングの手法は特に有効であると言えます。
担当者1人ではなく組織で意思決定を図るため
個人消費者の場合、その人自身が「この商品を購入したい」と考えれば、そのまま購入まで進むことが多いです。
しかしBtoBにおいては、購入に関わる意思決定者が多く存在します。
担当者が製品を選定し、上司に購入するメリットを説明し、その上司が最終的な判断をするなどの段階を踏まなければいけません。
意思決定者が多くなればなるほど、検討期間が延びていきます。BtoBにおけるコンテンツマーケティングでは、ユーザーの信頼を得るためリード(見込み顧客)の獲得から受注まで、段階ごとに適切なコンテンツを発信し続けます。
そのため継続的なコミュニケーションを取る上でも、コンテンツマーケティングは効果的です。
個人的感情よりもロジカルな意思決定がなされるため
個人消費者の場合は、商品購入の際一番優先されがちなのは「その商品が今欲しい」という、個人的な感情です。
しかしBtoBにおいては「その製品が自社に利益をもたらすか」を合理的に判断して、費用対効果を考えて購入を決定します。
BtoBコンテンツマーケティングは、リードを生み出し育成して、潜在顧客から顕在顧客へ態度変容を図る目的で使われます。
つまりリードを育成する段階において、コンテンツマーケティングによりユーザーの信頼を得ることによって、ロジカルな意思決定で購入などのゴールにつなげることができます。
BtoB企業におけるコンテンツマーケティングのメリット5つ
ここで、BtoBコンテンツマーケティングのメリットをまとめます。
- あらゆる部門や地域などの顧客をターゲットにできる
- 見込み顧客との信頼関係が強化できる
- コンテンツは資産となって残り続ける
- ブランディングに役立つ
- 低予算でも始めることができる
BtoB企業におけるコンテンツマーケティングは、あらゆる地域や部門で、ネット上のコンテンツを目にしてもらえる可能性があります。
コンテンツを見てもらうことができれば、営業担当の足が及ばない地域や、関係性の少ない部門など、通常は接点の少ない顧客もターゲットになります。そして継続的にコンテンツを発信することで、見込み顧客とのコミュニケーションを強化し、態度変容につながっていきます。
発信したコンテンツはネット上でずっと残り資産となります。有用なコンテンツは、その情報を必要としている新たな見込み顧客を獲得してくれます。
ネット上のコンテンツが増えていけば、顧客が製品を検討する際にも「〇〇ならあの企業」と認知されていきます。
つまりコンテンツの認知は、そのままブランディングに役立っていきます。またコンテンツマーケティングの大きなメリットの1つに「低予算でも始められる」ということもあります。
自社でブログ記事やメルマガを運営できれば、PC代とサーバーの費用のみで始められます。広告費をかけずとも、SNSで情報が拡散すればコンテンツが多くの人の目にとまる可能性があります。BtoBコンテンツマーケティングを実践する方法
では実際に、BtoB企業のコンテンツマーケティングを実践する手順を解説します。
コンテンツマーケティングを始めたいが、何をどうすればいいのかわからないという方はぜひ参考にしてください。
①コンテンツマーケティングの目的を明確にする
まずは、「なぜコンテンツマーケティングを始めるのか」をはっきりさせましょう。
コンテンツマーケティングは、ユーザーに有益な情報を発信し続けて信頼を獲得し、自社の課題を解決する目的で行うものです。
「問い合わせの数」や「受注率」「商談数」などの課題をはっきりさせ、その課題を解決するためのコンテンツを考えましょう。
②ペルソナを設定する
「ペルソナ」とは、ターゲットとする人物像をさらに具体的に深く設定したものです。
ターゲットとペルソナの違いは次のようなものです。
- ターゲット…30代〜40代、女性、主婦
- ペルソナ…36歳、女性、主婦、週4日パートで働いている
家族は4人(夫、長女(中1)、次女(小5))
東京近郊に住む
休みの日は読書か動画を観ている
あまり外を出歩かないがおしゃれな友人には憧れている
なぜここまで詳しく人物像を設定するのかというと、第一に担当者間での人物像のズレを極力無くすためです。
具体的なユーザー像がはっきりしていれば、担当者間での認識が統一されて戦略もより明確になります。③目的達成までのカスタマージャーニーを設定する
カスタマージャーニーとは、ペルソナが自社製品の購入というゴールに至るまで、どのように検討を進めていくのかマップ化したものです。
検索結果から初めて自社を認知したという段階から、製品について調べ、担当者と接触し、購入するという態度変容に合わせ、自社が取るべき戦略を明らかにしていきます。
長期間かけてユーザーとの信頼関係を築いていくコンテンツマーケティングにおいて、そのプロセスを段階ごとに可視化することで、タイミングごとに適切なコミュニケーションを取ることができます。
④ターゲットと目的に合わせてコンテンツの内容を決定する
カスタマージャーニーによって、どの態度のユーザーにどんな目的でコンテンツを作るか整理されたら、それに合わせたコンテンツ内容を決定します。
コンテンツの種類の一例としては、次のものがあります。
- ブログ記事
- SNS向けオウンドメディア
- 動画コンテンツ
- メルマガ
ブログ記事は一番手軽に始めやすいコンテンツで、SEOで上位表示されれば、検索結果からの流入がさらに増えて多くの人の目に止まりやすくなります。
またTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを利用するコンテンツは、ユーザーの「いいね」などによって、情報の拡散を狙うものになります。
動画コンテンツの公開は、文字のみに比べて、短時間で多くの情報をユーザーに届けることができます。
動画を撮影するための手間はかかりますが、注目度の高いコンテンツです。また一度接点があり、メールアドレスなどがやり取りされていれば、メルマガを配信することで見込み客のプロセスが進む可能性があります。
ホワイトペーパーを利用して情報を提供したり、オンラインセミナー(ウェビナー)の開催の告知して、さらに顧客との接点を深めることができます。
まとめ:BtoBのコンテンツマーケティングは事前準備が重要
コンテンツマーケティングは情報を発信し続けて、信頼を積み重ねていかなくてはいけないので、時間のかかるマーケティング手法です。
しかしそれだけに、製品やサービスを認知してから導入まで長い検討期間があり、個人の感情だけで決定できないBtoBでは、コンテンツマーケティングは特に有効になります。
コンテンツマーケティングを始めるには、事前準備なしには顧客の心に刺さるコンテンツにはなりません。
ペルソナを設定して共有し、潜在顧客から顕在顧客へ育成していくための戦略をしっかり立ててから、目的に合わせたコンテンツを考えましょう。難しいと思われる方は、ぜひweb制作会社へ依頼もご検討ください。