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公式アカウントを運営する方は必見!ネットリテラシーの基本
SNSなどの公式アカウントを運営する上で、トラブルを避けるなどのスキルは必須です。そのためには、ネットリテラシーを身に付けることが大切になります。
この記事では、公式アカウントを運営する方に向けてネットリテラシーの基本について解説します。ネットリテラシーを身に付けることにより、トラブルに巻き込まれるリスクが軽減するでしょう。アカウントの運営担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
記事の目次
ネットリテラシーとは
そもそもネットリテラシーとは、「インターネットを使いこなす能力」のことです。「リテラシー」は英語の「literacy」に由来し、「読み書きの能力(識字能力)」という意味が含まれています。
ネットリテラシーにも以下のように3種類のリテラシーがあります。
- 情報収集のリテラシー
- 情報発信のリテラシー
- ウイルス対策におけるリテラシー
これらのネットリテラシーのうち、SNS運用で重要なのは「情報発信のリテラシー」となります。
ネットリテラシーが低いとどうなるの?
運用担当者のネットリテラシーが低いと、被害者だけでなく加害者になってしまう可能性もあるでしょう。具体的に言うと、以下のようなリスクがあります。
- 偏った情報にふりまわされる
- 個人情報を晒してしまう
- 自分や他人の個人情報を晒してしまう
- 他人の肖像権・プライバシーを侵害してしまう
- 他人の著作物を許可なく勝手に使ってしまう
- SNSトラブルに巻き込まれる
それぞれのリスクについて理解することで、注意できるようになるでしょう。ここからは、それぞれのリスクについて解説します。
偏った情報にふりまわされる
ネットリテラシーが低いと、偏った情報にふりまわされる可能性があります。インターネット上にある情報は誤りも多く、特に医療や政治にまつわる話には注意が必要です。
個人情報を晒してしまう
インターネットの性質を理解していないせいで、個人情報を晒してしまう場合があります。それは自分の情報だけでなく、他人の住所や職業・本名などを書き込んでしまう恐れもあるのです。
他人の肖像権・プライバシーを侵害してしまう
また、知らない間に他人の肖像権やプライバシーを侵害してしまうこともあるでしょう。特に、以下のような写真には注意が必要です。
- 友人の結婚式の写真
- 卒業アルバム
- 集合写真
- 子供の写真
他人の著作物を許可なく勝手に使ってしまう
ネットリテラシーが身に付いていないと、他人の著作物を許可なく使用してしまうリスクがあります。いくら気に入っていたとしても、写真やイラストを勝手に使用してはいけません。また、文章を使用することも著作権侵害に値する場合があります。
SNSトラブルに巻き込まれる
公式アカウント担当者のネットリテラシーが低いと、SNSトラブルに巻き込まれる可能性があります。特に誤った投稿をすることで発生する「炎上」には注意が必要です。炎上などのトラブルは、以下のような行動によって発生することがあります。
- アカウント切り替えミスによる、個人的な内容の誤投稿
- アダルトやセンシティブ投稿への「いいね」
- 公式の見解ではない偏った思想の投稿
- 顧客の行動を攻撃したり晒したりする内容
誤投稿は、個人アカウントとの切り替えミスによって発生します。また公式アカウントでアダルトアカウントへ「いいね」すると、リスト化されてしまうので注意しましょう。そして企業の公式の見解ではない、担当者個人の見解を投稿してしまったり、「マナーの悪い客がいた」などと個人を攻撃したりすることは避けてください。
担当者は前提として、「投稿した内容が世界中に公開されている」ということを頭に入れておきましょう。意図しない相手も閲覧している可能性があるため、投稿内容には精査が必要です。
トラブルを避けるために必要なこと
ここまでご紹介したトラブルを避けるには、以下のような取り組みが必要です。
- 投稿内容を精査する
- 一度投稿すると回収できないを理解する
- 個人端末から公式アカウントにログインしない
- 投稿前にダブルチェックする
これらの取り組みを行うことで、担当者の投稿ミスを避けられるでしょう。ここからは、それぞれの取り組みについて解説します。
投稿内容を精査する
公式アカウントでは、投稿ボタンを押す前に内容を精査しましょう。企業の代表として発信するため、投稿していい内容と悪い内容を考える必要があります。
特に、以下のようなテーマで不適切な発言をしないよう注意してください。
- 悪ノリ
- いたずら
- 暴力
- 人種・宗教・性差別
- 政治
- 医療関連
- 児童ポルノ
- 誹謗中傷
- 偏見
- 個人情報漏洩
インターネットといえど、すべて通信事業者に記録が残っているので完全な匿名ではなく、必要な場合は特定されることもあります。さらに公式アカウントはユーザーからの批判が増えると「炎上」というかたちで注目されてしまうので、注意が必要です。
一度投稿すると回収できないを理解する
一度アップすると、全て回収することはできません。その理由は、スクショなどによって拡散されてしまうからです。投稿自体を削除することができても、拡散・ダウンロード・印刷などといったかたちで残ることもあります。
こうした性質から、特に個人情報の取り扱いには注意しましょう。たった1枚の写真でも、居場所や住所、生活圏、生活リズムを特定することができてしまいます。写真を投稿する際は、「本当に公開していい画像なのか」をよく考えてください。
個人端末から公式アカウントにログインしない
公式アカウントへのログインは、個人端末からは絶対に行わないでください。個人端末からログインすると、誤って公式アカウントでプライベートな投稿をする恐れがあるからです。同様の理由で、社員の個人アカウントの運用にも注意が必要です。
こうしたミスをなくすには、研修を行ったり、ガイドラインを策定しておくとよいでしょう。指針だけ決めるのではなく、マニュアル化することで社員にも共有できます。
投稿前にダブルチェックする
投稿前には必ずダブルチェックを行いましょう。担当者が注意しているつもりでも、うっかりミスをすることは誰にでもあることです。
また、社員間のやり取りはメッセンジャーや専用アプリなどを利用することをおすすめします。最近では連絡用としてSNSを利用することも増えていますが、間違えて公式アカウントから発信してしまうリスクがあります。
クローズドにすべき情報の共有は、全世界に開かれたSNSではなく、ツールなどを利用するといいでしょう。
模試を活用すればネットリテラシーが身に付く
これからネットリテラシーを理解するには、模試の活用が効果的です。模試に挑戦することで「分かったつもり」を避け、安全な行動や知識が身に付けられます。
全国統一ネット常識力模試
出典:全国統一ネット常識力模試
全国統一ネット常識力模試は、Yahoo!Japanが運営しているネットリテラシーのテストです。「メディア・SNS」「ショッピング・キャッシュレス」「セキュリティ」といったテーマから、15問の問題が出題されます。手続き不要で取り組めるため、全ての方におすすめです。
ネットリテラシー検定機構
出典:ネットリテラシー検定機構
ネットリテラシー検定とは、一般社団法人ネットリテラシー検定機構が実施している検定のことです。
この検定を受けることで、個人のネットリテラシー能力を測定することができ、正しい行動を取れるようになります。また取引先への信頼にも繋がるため、一度取って損はないでしょう。
模擬試験問題
出典:模擬試験問題
一般社団法人ネットリテラシー検定機構では、ネットリテラシー検定の模擬試験問題を公開しています。模擬試験問題は50問から構成されていて、「情報セキュリティ」「倫理」「法制度(刑事)」「法制度(民事)」「知的財産」といった5つのカテゴリーから10問出題されます。
およそ30分程度で取り組める問題なので、一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、公式アカウントを運営するときに必要なネットリテラシーについて解説しました。ネットリテラシーが低いと、プライバシー侵害や情報漏洩といったトラブルに発展する恐れがあります。正しくネットリテラシーを身に付けることで、公式アカウントなどを運用する際に、ユーザーからの信頼を得られ、長期的に安定した運用ができるようになるでしょう。
ネットリテラシーを身に付けるには、模試を活用することも効果的です。これから勉強するという方は、ぜひ活用してみてください。