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介護・福祉業界でホームページを作るにはどんな内容やページが必要?
特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、デイサービスなどの事業所の方でホームページを作る際に「どんなページを作ればいいの分からない」というときはありませんか?この記事では「利用者や家族に向けたホームページ制作」のポイントを解説していきます。ホームページ制作会社に頼む場合にも知っておきたいことや必要なことが書いてあるので、ぜひ最後までお読みください。
ホームページを誰に見てほしいのか、読者を決めよう
「ホームページ」と一言で言っても「誰に見てほしいのか?」で作るべきページや内容が違ってきます。まずは読んでほしい読者を決めましょう。
利用者と家族に向けた情報提供のためのホームページ
ホームページは親やパートナーの入所を予定している、家族が見る場合が多いでしょう。ホームページを見て「ここなら親が利用するのにいいかもしれない」と問い合わせや見学につながる場合が多いです。家族が知りたい情報と「この事業所なら安心して預けられる」という内容を網羅するようにしましょう。
病院やケアマネージャーに向けた情報提供のためのホームページ
老人ホームは病院やケアマネージャーが、利用者にすすめる場合もあります。「どんなケアをしているのか」「専門的な治療をしているのか」と専門的なことを書いた内容が必要になります。
介護の仕事を探す求職者向けの採用ページ
求人情報ページで求人を見たら「実際にどんな事業所なのか?」とネットで検索することが多いです。求職者が採用ホームページを見たとき職場の雰囲気が伝わるよう、写真を多く入れたり先輩のインタビュー記事を入れたり求職者が「就職したい」と思えるような内容が必要です。
採用ホームページがあると入社してすぐに辞めてしまうという「採用のミスマッチ」を防ぐこともできます。人材不足に悩む事業所は、採用ホームページを作ることも視野に入れましょう。
利用者・家族向けのホームページ作りのポイント
一方的な情報ではなく、見る人の目線で
事業所目線の「一方的な情報」だけを伝えているホームページを見かけることがあります。家族や利用者の知りたいことが載っていないと、ホームページを見ることをやめてしまい問い合わせにつながりません。読む人の目線にたった内容になるよう、下記の内容を盛り込みましょう。
利用者やご家族を不安にさせない、開かれた内容を
老人ホームは利用者が、24時間過ごす場所です。家族や利用者は「スタッフがどんな人か?」「人数は適正か?」「施設の間取りは?」など気がかりなことがたくさんあります。
利用者やご家族が気になることが、ホームページに全て書かれていると不安感がなくなります。何を書いていいのか分からない時は、面談のときによく聞かれる内容をホームページに入れましょう。
最新の情報を更新
ホームページは制作すると、更新せずに放置してしまうケースがあります。ホームページの情報が古いとせっかくホームページに訪れた人が「この事業所は今もやっているのか?」と不安を抱いてしまいます。最低でも月1回はホームページを見直し、お知らせの更新をしたり、不要な情報は削除したりしましょう。
家族・利用者の知りたい情報とは?
どんな理念?
ホームページを見にくる人たちはこの事業所が「どんな思いで運営しているのか」「日々何を大切にして業務をしているのか」という理念を知りたいのです。素晴らしい考えを持っていても、伝わっていないと意味がありません。事業所で大切にしている、思いや考えを「理念」としてホームページに掲載しましょう。
信頼できる?
ネットで検索すればなんでも情報が出てくる時代。「このホームページは信頼できる」と思ってもらうのはとても大切です。信頼してもらうためには、丁寧な文章であることはもちろん、所在地、責任者など必要事項の明記が必要です。
さらに所長の写真や、実際に働いている人、利用者さんの写真など、プライバシーに配慮しながら可能な限りリアルな写真を載せると信頼感が増します。
どんな人が働いてる?
利用者さんにとって老人ホームは生活の場であり、人生の最期を迎える場所になるかもしれない場所です。毎日世話をしてくれるのは「どんな人」なのか非常に気になります。実際働いている人の写真、メッセージなどを載せると雰囲気が伝わるでしょう。
費用はどれくらい?
入所を検討する際、利用料がいくらかかるのかは非常に気になるところ。しかし介護の度合いや保険の関係もあるのであまり公に書けない事業所も多いです。ホームページには基本料だけ書いて、「個別の料金についてはお問合せください」とするのがいいでしょう。
緊急時はどこと提携してる?
老人ホーム、デイサービスは提携している病院があります。緊急時にどこと連携しているのか明記しておくことで、安心感につながります。
どんな施設や設備があるか
施設内の内装、規模などが伝わるよう、平面図や写真を載せましょう。個室、共同スペースなどは写真があると利用者が生活するイメージがつきやすくなります。
またリハビリの機器や娯楽施設がある場合も文字だけでなく、写真にすると見る人に伝わりやすいです。
アクセス方法や駐車場はあるか
事業所へのアクセス方法の書き方は「最寄り駅からの距離」「主要な道路からの距離、時間」などを書きましょう。施設に入所する際、「家族が面会に通いやすいか」は大きなポイントになります。
都心部の事業所で来客の駐車場がない場合、その旨も書き近くのコインパーキングを書いておくと親切です。
最新の情報は?
ホームページは一度作ってしまうと、毎日の業務に追われて更新していない事業所もあります。『NEWS』『新着情報』のコーナーを作り最新の情報を載せるようにしましょう。写真や情報が古いと、見る人が違和感を感じてしまい問い合わせにつながらなくなってしまいます。
メールで問い合わることができる?
利用者の家族は、現役で働いている方がほとんどです。ホームページを見て「問い合わせたい」と思っても日中は忙しく電話できないことも考えられます。
メールで簡単に問い合わせできるよう「問い合わせフォーム」を作りましょう。問い合わせのハードルを低くすることで、見学につながりやすくなります。
老人ホーム・福祉施設に必要な内容
想いや大事にしていること、行動指針を伝えるページ
「事業所を利用したい」「家族を入所させたい」と考えている人は、ここのページをしっかり読む人が多いです。家族の関係が良好であれば「自分や大切な家族がお世話になる事業所は、どんな想いを持ち何を大事にしているのか」を知りたいと思のではないでしょうか。読者に伝わるよう、丁寧な文章を心がけましょう。
サービスの内容や料金を具体的に記載したページ
ホームページを見て「いい事業所だな」と思っても、予算の折り合いがつくかは気になるところ。可能な限り具体的な料金体系を書くことで、家族の安心感が増します。予算が合えば「見学に行ってみようか」と、問い合わせにつながるでしょう。
他事業所との違い、特徴を伝えるページ
多くの老人ホームがあるなかで、選んでもらうためには他事業者との違いを明確にすることが大切です。独自「取り組み」「強み」を言葉や写真で伝えましょう。
長年同じ事業所で働いていると「強みや特徴」と言われても分からないかもしれません。働く人の中で転職してきた人、いくつもの事業所を知っているケアワーカーさんなどに「事業所のいいところ」を聞いてみると新たな発見があるかも知れません。
医療機関等との連携・提携情報
利用者とって病院は切り離せない存在です。通い慣れた医師に診察を受けたいと思う人もいるでしょう。連携している医療機関を書くことで、紹介に繋がったり「ここの病院と連携しているなら安心」と思うケースもあります。
働くスタッフの雰囲気がわかるページ
スタッフ紹介ページがあればベストですが、顔出しを嫌がるスタッフもいるでしょう。紹介ページを作るのが難しい場合、横顔や後ろ姿でもいいので、ところどころに差し込む写真はフリー素材ではなく、実際の写真をを載せることをおすすめします。
施設の詳細な内装や様子を伝えるページ
施設の内装や様子を伝えるページには、明るくきれいな写真が必要です。写真はホームページ全体の印象を左右すると言っても過言ではありません。ホームページの写真がいまいちの場合、事業所の魅力が伝わりにくいでしょう。
「うちは古い施設だから」と諦めないないでください。古い施設も「撮影の仕方、見せ方」で印象は大きく変わります。ホームページの印象を左右する写真は、プロの撮影を強くおすすめします。
施設が複数の場合
施設が1箇所ではなく、複数ある場合は拠点の一覧と拠点の詳細をまとめたページを作りましょう。「家族が面会に通うには遠いかも」と諦めた場合でも他の拠点が近くにある場合もあります。
ホームページを見て「この老人ホームいいな」と思った人を取りこぼさないために、ホームページ内に絞り込み機能を入れると分かりやすいです。
施設からの公式のお知らせを掲載するページ
ホームページ以外に、SNSを運用している施設も増えてきました。SNSは多くの人が利用しているので、新規の人に認知していくにはうまく使うことも大切です。
しかしSNSは投稿が簡単ですが、いつ終了するかわかりません。せっかく作ったアカウントがBANされたり凍結してしまったり、機能の不具合で投稿できないときもあります。法人として多くの利用者、家族に情報を提供するのであればホームページとSNSは使い分けた方がいいでしょう。
重要なお知らせはホームページに「お知らせ」を掲載するページを作ることをおすすめします。ホームページは会員登録した人だけが見れるクローズの場にするのではなく、会員登録をしていない人も幅広い人が閲覧できるよう設定しましょう。
採用情報ページ
人材不足が続く介護業界では 「いい人材がいればすぐにでも採用したい」と考える施は多いです。利用者、家族が見るホームページに採用情報を随時掲載しておくのも一つの案です。
求職者がホームページを見たときに、家族、利用者向けのホームページであっても職場の雰囲気は伝わるもの。ただし本格的に採用に力を入れたい場合は、独立した「採用サイト」を作るようにしましょう。
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施設情報ページ
ホームページを作る側は分かりきった情報なので、抜けてしまうことがあるのが「施設情報ページ」です。初めてホームページを見た人は何も知らない真っ新な状態です。初めて見た人でもわかるよう「所在地」「最寄り駅」「アクセス方法」「電話番号」などの基本的な情報は必ず載せてください。
お問い合わせフォーム
ホームページを見て「見学したい」「今空きがあるのか?」「入所できるのはいつ頃か?」など問い合わせしたいと思っても、すぐには電話できない状況の場合も多いです。ホームページに問い合わせフォームがあると、問い合わせのハードルが下がります。
事業所でも電話が頻繁にかかってきて、対応に追われるよりもメールで答える方が丁寧に対応できるのではないでしょうか。問い合わせはメールでできるような仕組みを作っておくと、双方にとってスムーズにやり取りができます。
まとめ
老人ホーム、デイサービスなどの事業所がホームページを作るとき、まずは「家族・利用者」に向けたホームページを作ることをおすすめします。「ネットは苦手だから」と制作会社に丸投げする前に「全く知らない人に自分たちの施設を知ってもらうには何が必要か」を考え、「理念」「特徴」「強み」などを言葉で書いてからホームページ作成の依頼をしましょう。
自分たちで内容を固めてから依頼すると、制作会社とのやりとりもスムーズになります。老人ホーム、デイサービスでホームページを作るときの参考にしてくださいね!